香の力

バラの種類

ヒマラヤで生まれたバラが世界中に広まり、それぞれの風土に沿って野バラとして秘かに咲き誇っていたころ、人類が初めて栽培に着手するようになったのは、意外や紀元前500年頃の周王朝の時代であったことが記録に残されています。中国のバラは日本に伝わり、ノイバラとして、7世紀ごろの万葉集や常盤風土記などに登場しています。

それよりも400年ほどさかのぼって古代ギリシャでは、バラの栽培が一般的に行われるようになりました。しかしバラの拡大に一躍活躍したのは、11世紀ごろの十字軍の遠征だったとされています。イタリアルネッサンス時代には、バラがさかんに絵画などにモチーフとして描かれるようになりました。

現代ポピュラーとなっているオールドローズやモダンローズと呼ばれる品種が作り出されたのも、この頃だったといわれています。バラの栽培技術も一段と向上し、さかんにバラの新種が作り出されるようになりました。特に大きな貢献をしたのが、ナポレオン一世の第一王妃のジョセフィーヌでした。

1800年初頭に、マルメゾン離宮に広大なバラ園を設置し、世界中からバラの種を集めました。彼女がバラの栽培を始めた頃のリストはたった25種くらいだったようですが、たった40年あまりの間に、4000種にまで拡大していたといいますから、その熱心さには頭が下がりますね。このとき園丁によって「ラ・フランス(現代のモダン・ローズ)が人工交雑によって作られています。

この時期を境にして、前に作られたバラをオールドローズ、後に作られたバラをモダンローズと呼ぶようになりました。現在バラの原種と呼ばれているものは、ダマスク、ハマナス、ノイバラ、エサ・エグロンテリア、ロサ・バージニア、galicaの8種と呼ばれています。